旧作7泊8日メモ

映画の忘備録

ミスティック・リバー

重く深く流れる川のように ★★★★★★★★★☆(9)個人的満足度(10) 心にトラウマを追った少年と それに負い目を感じる2人の友人の 四半世紀後の殺人事件を巡って再開する物語。 クリント・イーストウッドが描いているものは 流れる時間と変わらぬ心。 何が悪い…

バリー・シール/アメリカをはめた男

ディティールが最高 ★★★★★★★★☆☆(8)個人的満足度(10) ディティールが素晴らしい。 音楽、カメラワーク、衣装、仕草、 80年代初頭の空気感がバッチリ再現されている エンドロールの字幕まで80’sで凝りまくり。 けばい配色、VHSのような画質、歪んだギター…

遊星からの物体X

SFホラーの金字塔 ★★★★★★★★☆☆(8)個人的満足度(10) 「ニューヨーク1997」「遊星からの物体X」「ゼイリブ」 etcジョン・カーペンターが80年代に残した大傑作の一つ。現代版の「遊星からの物体Xファーストコンタクト」と続けて見ると特殊メイクは拙いがや…

シンゴジラ

ゴジラシリーズの最高峰(ではあるが…) ★★★★★★★★☆☆(8) 個人的満足度(7) 怪獣映画としては全体の3割くらい。 他7割は右往左往する人間劇。 それをリアルではなく 寸劇として表現している。大袈裟にカリカチュアライズして演じる感じ。 その寸劇感を是と…

遊星からの物体X ファーストコンタクト

ジョン・カーペンター版をリメイク ★★★★★★☆☆☆☆(6)個人的満足度(9) SFホラーの傑作ジョン・カーペンター監督の1982年リメイク版「遊星からの物体X」を更にリメイク。前作の3日前の南極ノルウェー基地での出来事を描く。 カーペンター版のさりげなくも映…

カメラを止めるな!

ハイテンションムービー ★★★★★★★★★★(10)個人的満足度(10) 物語の隅々に漂うヤケクソ感が良い。状況を追い詰めて開き直りやヤケクソがハイテンションなドライブ感を生み出している。舞台からインスパイアされたという緻密な脚本も日本のインディペンデン…

アイズ ワイド シャット

夢オチではないが夢オチのような ★★★★★★★★★☆(9)個人的満足度(10) かれこれ20年前の公開なのに大好きなキューブリックの遺作なのに夫婦間のSEXにまつわる秘め事的な映画と決めつけて興味なく見てなかったんだけど、当たらずも遠からずなんだが意外にも面…

LOOPER/ルーパー

HUNTED BY YOUR FUTURE ★★★★★★★★☆☆(8)個人的満足度(10) SF好きにはタマラン掘り出し物!よく練られたタイムループもの巨額の予算をかけてるでもないプロットの面白さで見せるアメドラテイストなSF映画(実際アメドラ撮ってた監督なのね)未来の犯罪組織が…

宇宙戦争

古典SFを直球表現 ★★★★★☆☆☆☆☆(5)個人的満足度(5) H・G・ウェルズの古典SFに真正面から取り組むとこれだよなぁ。(こうなっちゃうよなぁ)というもの。潔さすらある。ティムバートンのマーズアタックみたいに捻って取り組むとかしないとなかなか難しいで…

セブン

不朽のダーク名作 ★★★★★★★★★★★(10)個人的満足度(10) 映画デビュー作の「エイリアン3」で大コケしてもう映画は撮らん!と言っていた映像作家のデヴィッド・フィンチャーの監督としての名声を確立した不朽の名作。もう20年前の作品になる。ダンテの「7つの…

キングスマン:ゴールデン・サークル

秒でアガる ★★★★★★☆☆☆☆(6)個人的満足度(9) 前作と同じキャスト同じ原作同じスタッフ面白く無いわけがない。 ところが 前作が凄すぎて少し拍子抜けするかも。それでもイカしたガジェットへの拘りやクールで下品なギャグの数々スタイリッシュな演出中毒性…

オデッセイ

USA!USA! ★★★★★★☆☆☆☆(6)個人的満足度(4) 植物学者が書いたもし自分が火星に取り残されたらこうしてサバイブするという小説「火星の人」が大ブレイクして映画化された作品。見所は宇宙でのジャガイモの栽培…。他サバイバル生活だけでなく救出に至る手法な…

ジャック・リーチャー never go back

ジャック・リーチャー IS BACK ★★★★★☆☆☆☆☆(5)個人的満足度(7) アウトローの続編 トムクルーズ演じるジャック・リーチャーのキャラクターは前作より遥かに良くなってる。くたびれてて生傷があって表情は硬く寡黙。とても流れ者的になっている。 ただ皮肉…

アウトロー

ジャック・リーチャーを呼べ ★★★★★★☆☆☆☆(6)個人的満足度(9) 原作のシリーズを読んだことはないのですがトムクルーズのキャスティングにコレじゃない感は感じる。ジャック・リーチャー:米陸軍憲兵隊で犯罪捜査官の経歴で流れ者、大男で寡黙、鋭い洞察力…

ゲット・アウト

皮肉とホラーとブラックユーモアとミクスチャーされた新感覚映画 ★★★★★★★★☆(9)個人的満足度(10) ネタバレあり 黒人の主人公がフィアンセの白人家族宅に招かれ遭遇する不思議体験・・・からの悪夢。 なんとも形容がしづらいジャンル。最初は人種間の社会…

ユージュアル・サスペクツ

キャスティングが最高 ★★★★★★☆☆☆(7)個人的満足度(8) キャスティングが良い。悲哀感のあるガブリエル・バーンTHEチンピラなベニチオ・デルトロペテン調なケヴィン・スペイシー そして悪党が並んだ容疑者用の写真を使った宣伝美術が良い 以下ネタバレ注意 …

シャッターアイランド

語りどころが多い映画 ★★★★★★★☆☆☆(7)個人的満足度(10) 以下ネタバレ注意 冒頭、船上のシーン。背景の海と人物が合成なのか人物を際立たせるライティングなのか不自然でヒッチコックの映画のよう。 島に上陸すると不安を掻き立てる大げさなオーケストラの…

ノーカントリー

「あれれ?」な幕切れ。 ★★★★★★★★★★★(10)個人的満足度(10) 名画には違いなく緊張感溢れる映画なのですがラストは「あれれ?」という幕切れ。劇場公開時にも同じ気持ちになったことを見返して鮮明に思い出した。2つの見方が出来る。娯楽性高い殺人鬼から…

ショーシャンクの空に

鑑賞者の想像に任せず事細かにドラマの展開を説明。それによる長さを感じさせない絶妙なテンポ。痛快で綿密な脚本。 ★★★★★★★★★★★(10)個人的満足度(10) 原作のスティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワーズ」は読んで物語は知っていたので映画は観た…

グエムル-漢江の怪物-

見たことがない映画を見た ★★★★★★★★☆☆(8)個人的満足度(10) 怪獣映画の様式は踏んでいるものの なにかズレみたいなものがあって 狙いか否かそこがものすごく斬新な効果を出している。 今まで見たことがない怪獣映画。 怪獣の最初の登場シーンからして も…

オール・ユー・ニード・イズ・キル

日本ラノベの理屈っぽいが軽いノリmeetsハリウッド映画のエンタメ感 ★★★★★★★☆☆☆(7)個人的満足度(10) そこはかと漂うB級SF感が自分は大好物。トムクルーズはこういう役柄やるから好き。日本のラノベを原作にハリウッド映画化「君の名は」のようなタイムス…

パージ

オバカな設定をマジメ作られてて意外に面白い ★★★★★☆☆☆☆☆(5) 平和で犯罪率も低い近未来国家。国民のガス抜きのために1年で1晩だけどんな殺人も合法になる、「パージ」をめぐる家族の物語。 殺人ゲームを客観視する映画というのはソウとかキューブとかバト…

ダンサー・イン・ザ・ダーク

主人公テルマの不幸物語。 ★★★★★★★★☆☆(8) 一応ミュージカルであります。現実のリアルな箇所はハンディカムのインディー映画のような手持ち映像。 テルマの脳内HAPPYな幻想の箇所はミュージカルであり、メジャー映画的な撮影・編集方法による映像。 そして…

ファーゴ

コーエン兄弟の最高傑作 ★★★★★★★★★★(10) 実話の映画化といいながらのフィクションは多い。でもこれは冒頭に 「この物語は実話である。生存者の希望により名前は変えてあるが出来るだけ忠実に事件を再現している」 と潔いテロップから始まる。 以下ネタバレ…

アメリカン・ビューティー

ブラックユーモアに満ち溢れ ★★★★★★★★★☆(9) 絵に描いたようなアメリカ中流階級の家庭の崩壊をブラックユーモアたっぷりに描く 主人公ダメ夫レスター。強い妻。厨二病コジラセ娘の3人家族 向かいに引っ越してきた家庭が父が厳格マッチョで海兵隊上がりの差…

フィリップ・K・ディックのエレクトリック・ドリームズ

ディックファン号泣の素晴らしいドラマ ★★★★★★★★☆☆(8) PKディックの短編小説を 現代のテイストに置き換えることで ディックが描いた警鐘や夢を 今の社会に問うような作品になっている。 人権の抑圧・全体主義・共産社会への恐怖 合理化の行く末・プロパガ…

トレインスポッティング

ウンチまる映し映画 ★★★★★★★★★★(10) こんなに露骨にウンコを映す映画は 他にあったっけ? と思えるくらい描写が汚く ブラックユーモアに満ち満ちている。 でも公開時はトマトのアートワークや アンダーワールドの音楽と共に オシャレ映画感ぽく打ち出して…

オブリビオン

プロダクトデザイン究極 ★★★★★★★☆☆☆(7) オール・ユー・ニード・イズ・キル、 マイノリティ・リポート、 宇宙戦争、 そしてコレ。 トムクルーズは果敢にSFに挑む。 それはややB級おびて SF然としている。 そして自分はそういうSFは大好物。 現実と虚構の曖…

スターウォーズ フォースの覚醒

ルーカスなきスターウォーズ ★★★★★★☆☆☆☆(6) ディズニーがルーカスフィルムを買収して 作った初のシリーズ作品・エピソード7。 ルーカスが完全に外れたことにより 欧米人的な東洋思想や哲学思想が弱くなり フォースのナンチャラ的な 語りの多さもなくなって…

インセプション

ルール説明多し ★★★★★★★☆☆☆(7) 夢に潜ってアイデアを盗む という設定なのだが 複雑な構成故 ルール説明みたいなセリフが 多くなってしまっているのが残念。 クリストファー・ノーランらしいっちゃらしい 無重力空間の廊下での乱闘シーンは どう撮ったのか…