旧作7泊8日メモ

映画の忘備録

バリー・シール/アメリカをはめた男

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ディティールが最高

★★★★★★★★(8)
個人的満足度(10)

 

ディティールが素晴らしい。

音楽、カメラワーク、衣装、仕草、

80年代初頭の空気感がバッチリ再現されている

エンドロールの字幕まで80sで凝りまくり。

けばい配色、VHSのような画質、歪んだギターサウンド

とてもキッチュでPOP。

「アルゴ」と同じようなもの狙ってるんだけど

出来栄えが違う。

神はディティールに宿る。

 

物語はバリー・シールが残したVHSの自撮り証言を挟み

その足取りをハンディカムでテンポよく描く。

南米の熱い気候やローファイな空気まで伝わる。

 

トムクルーズ素晴らしい

下品さを持ったオッサンに見事になりきっている。

全然カッコいいトムではない。

顔もワザとむくんでいる。

お尻出すし。

 

バリー・シールという人は

ちょっと可哀想なトリックスターとして描かれている。

主体性がなく流されやすくゲセワ。

ゆえに利用されやすくムチャブリを断る選択肢は残されてない。

CIAとコロンビアの麻薬組織に利用されて

果てはアメリカ政府にまで利用されてしまう。

 

アメリカのマスコミはすごい。

大統領が七面鳥に恩赦与えるホワイトハウスの恒例行事の

ハッピーな席でレーガン大統領に

コントラ疑惑とか工作疑惑を突っ込んじゃうんだから。

そういう実写映像も上手にカットインされている。

 

パブロ・エスコバル役の役者さんが

お笑い芸人の吉本のハーフ芸人デニスの植野にそっくり

 

原題American Made

 

(2017年 アメリカ)