旧作7泊8日メモ

映画の忘備録

スキャナーズ

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グロイが面白い

総 合★★★★★★★★☆(8)

満足度★★★★★★★★★★(10)

 

1981年のカナダの映画。

デヴィッド・クローネンバーグ監督の出世作

アマゾンプライム2013年のリマスター版ありで

映像は現在のもののように鮮明になっている。

 

81年当時は頭が吹き飛ぶとか

血管が破裂するとか

グロシーンがセンセーショナルで

怖いもの見たさのスプラッター的であり

パーティームービーみたいな

見られ方すらしてた。

 

ただ、娯楽作品として圧倒的に面白い。

特殊能力を持った正義漢という設定は

今のX-MENHEROS

なんら変わらない単純な勧善懲悪であり

それに肉付けされてこの映画が金字塔たる所以は

やっぱり

血管グニョブニョ頭ドカンなのだろう。

 

よくも悪くも「癖(ヘキ)」を作品にするクローネンバーグなのだが

ヴィデオドローム Videodrome 1983年)は変態すぎて

面白いのだがキモチワルイ。

デッドゾーン The Dead Zone 1983年)はサイコー。)

クラッシュ Crash 1996年)で癖を作品性を結実させ最高に面白いのだが

やはり気持ちわるい。

そう言いながらクローネンバーグ大好き

 

(1981 カナダ)

 

 

 

 

カットバンク

 

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田舎と狂気

総 合★★★★★★★☆☆(7)

満足度★★★★★★★★★☆(9)

 

若者が田舎町を出るために

懸賞金目当ての狂言殺人をでっち上げるんだけど

そこに無垢なサイコパスが絡んできてしまい

計画が破綻してリアル殺人事件へと発展していってしまう。

 

良く出来た脚本なんだけど

完璧な計画に不測を招く要素として

サイコパスを使うと

なんでもアリになるかも。

 

とはいえ良く出来た物語。

結末は意外性もあって秀逸。

全体的にアメリカの田舎町の

鬱屈した空気感がよく出ている。

 

アメリカの田舎町は表面的には平穏で牧歌的なのに

各々が武装してる矛盾と狂気を孕んでる。

 

ファーゴみたいだなぁ

ということと

テレビドラマみたいな演出だなぁ

ということを感じたのだが

見事にファーゴのテレビドラマの監督さんの劇場作品でした。

 

ジョンマルコビッチ演じる保安官は

死体を見ただけで吐いてしまうような気弱な保安官。

そんな彼が育った町を一人で守る。

そこには「シェーン」や「真昼の決闘」のような

閉ざされた田舎での逃げられない使命のような西部劇的なものがある。

それはコーエン兄弟の「ノーカントリー」にも通ずる。。。

監督は

コーエン兄弟のフォロワーなのかな?

 

ついでに言うと

サイコパスのダービーが

彼のみが知り得るノスタルジックな絵を

3Dに完全再現しようと固執するくだりは

「バートンフィンク」と似てなくもない・・・

それは勘ぐりすぎか。

 

 

(2014 アメリカ)

 

 

カットバンク(字幕版)

カットバンク(字幕版)

 

 

ボヘミアン・ラプソディ

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LIVE AIDに泣く

総 合★★★★★★☆☆☆(6)

満足度★★★★★★★★★★(10)

 

恋愛や親子愛や伝記など、物語を見せつつ

最後にライブエイドでの大爆発という構成が大成功している。

ライブエイドの再現度へのこだわりがハンパない。

バンドメンバーの一挙手一投足

後からYouTubeで実際の映像を確認しても完璧。

映画は雑だし人間の感情みたいなものがおざなりで

強引に伝記としての物語が進んで行くんだけど

そんなことを音楽の素晴らしさが吹き飛ばしてくれるような作品。

ライブエイドで泣いて

エンドロールのテロップにDONT STOP ME NOWのPVが流れるのだけど

そんなことでまた泣いた。

人間映画としてでなく

ロック映画として着地しているところがGOOD!

 

 

(2018 イギリス・アメリカ)

 

 

ボヘミアン・ラプソディ

ボヘミアン・ラプソディ

 

 

 

 

テラフォーマーズ

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攻めてる日本映画

総 合★★★★★★☆☆☆(6)

満足度★★★★★★★★☆☆(8)

 

 

日本映画がここまで

ド直球にSF映画に挑むことは

喜ばしいこと。

人気漫画の実写化なので成し得たことではあるけど

こういう作品が漫画というバックボーンがなくとも

突如作られるようになってほしい。

  

多数の登場人物

その各々の過去

各々の虫の解説

火星でのミッション…etc

物語に沢山の事を

詰め込んでいるが

よくまとまっている。

 

ただし物語は風呂敷を広げすぎて

回収不能になって

無敵無数のゴキブリを爆発1発で

全部片付けちゃうとか都合よすぎる箇所も多々ある。

 

スピード感とテンポは良いので

見ていて退屈しない。

だから漫画実写=三池崇史監督なんだろうけど

そこは冒険があってもいいのかも。

 

ゴキブリ人間の難しい造形を

CGでやろうとか、よく選択したなぁと思う。

おかげで面白い動きが出来ている。

全体にはCGは頑張っているが

メジャー作品として劇場公開するような

レベルには達してないお粗末な箇所もまだまだ多い。

 ただし攻めてる日本映画。

 

余談ではあるが

ジャニーズの山下智久も出演しているが

映画のポスターからバッサリ排除されてるのは

本人にも作品にも何一つ得はない。

ジャニーズ事務所のブロマイド時代の間違った肖像権管理は

早く改善した方がいい

(2016 日本)

 

テラフォーマーズ

テラフォーマーズ

 

 

 

ロリータ

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食わず嫌いアカン

総 合★★★★★★★★☆☆(8)

満足度★★★★★★★★★★(10)

 

 

スタンリー・キューブリック1962年の作品。

ロリコンの語源にもなってるメジャー作品だが

アイズワイドシャットと同様、性癖系映画と決めつけ

食わず嫌いで観てなかった。

 

当初思ってた変態映画では全然なかった。

儚い文学性が感じ取れる良い作品だった。娯楽性も高い。

 

オヤジのやるせない純愛物語。

主人公のハンバート教授がロリータと知り合ったのが

36歳、最後のシーンが41歳。。。

今は36歳独身男が10代の少女に恋をしても(特にロリータ役のスー・リオンなら)全然不思議じゃないけど、小説が書かれた1955だと異常なことだったようだ。

映画も今では考えられないような厳しい制約を受けながら制作をしていて

ハンバート教授とロリータのエロティックな場面などは描けていないらしい。

 

ナインハーフや危険な情事のエイドリアン・ライン監督が1997年に、より原作の小説に忠実に映画化しているが$62,000,000の制作費に興行収入$1,071,255とはボロコケ。。。

忠実に描けば支持されるというものでもないようだ

しかし切ない。

原作の結末をWikiで知ったが原作は更なるバッドエンド。

 

視聴者も昔なら「ロリータ」と書かれたDVDをレンタルするのは

何か世間の目が気になって恥ずかしかったりするが

今はアマゾンプライムで見られてしまう良い時代。

重ね重ね変態映画じゃありません 

 

(1962年 アメリカ・イギリス)

 

ロリータ (字幕版)

ロリータ (字幕版)

 

 

 

コラテラル

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真面目な殺し屋と真面目なタクシー運転手

総 合★★★★★★★★☆☆(8)

満足度★★★★★★★★★☆(9)

 

コラテラル=巻き添え

タクシーの運転手が殺し屋を乗せてしまったことから

殺しに巻き込まれる物語。

トム・クルーズがロマンスグレーの悪役を演じる。

物語の主役はタクシー運転手の

ジェイミー・フォックスって感じがしなくもないが

トムの冷徹だが物悲しさも抱えた殺し屋の存在感は凄い。

 

でも冷徹やり手な殺し屋が

運転手だけ待たせて殺しの仕事するつもりが殺した対象をビルの窓から落としてしまい

しかも死体は待機してたタクシーの上に落下して運転手に正体を悟られてしまうミスを犯したり

当日の殺しの計画を暗記していないというありえないミスに加えて

計画書を書いた大切なブリーフケースを待たせたタクシーに残したまま

殺しに出かけていく無防備さを披露したり

その計画書をタクシー運転手に破棄されてしまうという致命的なミスを犯し

性懲りも無く最後は殺しの対象が書かれた資料をタクシーに残したまま殺しに向かう。

そんなうっかりさんなのだが、トムのあくまでも冷徹な仕事出来る殺し屋演技でカバー。

ツッコミどころは進行上は気にならない。

 

やり手の殺し屋がクライアントに

「すいません資料無くしたので再発行お願いします」

と替え玉使って頼みにいくなんていうシーンは

よくよく考えたら間抜けで共感をもった

 

物語の展開と演出が素晴らしいのだが

その中できちんと二人の心の動きや悲哀や人間性が描けているのが

さすがはマイケル・マン

 

トム・クルーズの数ある出演作の中でも

評価が高い作品の1つ。 

 

(2004年 アメリカ)

 

 

コラテラル (字幕版)

コラテラル (字幕版)

 

 

 

 

鑑定士と顔のない依頼人

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恋愛ミステリー

★★★★★★★★☆☆(8)

個人的満足度(8)

 

ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本による2013年のイタリア映画。

映画音楽はエンニオ・モリコーネ

ニューシネマパラダイスコンビ。

 

一見地味で小難しそうな雰囲気だが

内容はハリウッド映画のような

明快単純な恋愛ミステリー映画。

 

 

 

以下ネタバレ

 

 

オチバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

終わってみれば

美術鑑定士の金持ちの老人が美人局にあった話で

騙される過程で老人は初めて詐欺犯女性と愛に落ちる。

実は騙されていた虚構の愛であり

見返りに数千億円の資産を失う。

それでも尚、

騙した女性を愛し彼女を求めて映画は終わる。

 

後味は悪いが

経験できたことは老人の人生においては

失った数千億円よりも価値があることなのではないか?

とも思えたりする。

 

そういったメッセージは映画全般に仕込まれている。

「贋作絵画であってもどこかに贋作作家の本物が出てしまう」

といったように。偽恋愛でも。

 

ただ仕掛けが突拍子もなくリアリティは欠いてるわけで

深い話でもなく

難しい話でもなく

良くできたエンタメ作品。

 

 

 (2013年 イタリア)