旧作7泊8日メモ

映画の忘備録

カットバンク

 

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田舎と狂気

総 合★★★★★★★☆☆(7)

満足度★★★★★★★★★☆(9)

 

若者が田舎町を出るために

懸賞金目当ての狂言殺人をでっち上げるんだけど

そこに無垢なサイコパスが絡んできてしまい

計画が破綻してリアル殺人事件へと発展していってしまう。

 

良く出来た脚本なんだけど

完璧な計画に不測を招く要素として

サイコパスを使うと

なんでもアリになるかも。

 

とはいえ良く出来た物語。

結末は意外性もあって秀逸。

全体的にアメリカの田舎町の

鬱屈した空気感がよく出ている。

 

アメリカの田舎町は表面的には平穏で牧歌的なのに

各々が武装してる矛盾と狂気を孕んでる。

 

ファーゴみたいだなぁ

ということと

テレビドラマみたいな演出だなぁ

ということを感じたのだが

見事にファーゴのテレビドラマの監督さんの劇場作品でした。

 

ジョンマルコビッチ演じる保安官は

死体を見ただけで吐いてしまうような気弱な保安官。

そんな彼が育った町を一人で守る。

そこには「シェーン」や「真昼の決闘」のような

閉ざされた田舎での逃げられない使命のような西部劇的なものがある。

それはコーエン兄弟の「ノーカントリー」にも通ずる。。。

監督は

コーエン兄弟のフォロワーなのかな?

 

ついでに言うと

サイコパスのダービーが

彼のみが知り得るノスタルジックな絵を

3Dに完全再現しようと固執するくだりは

「バートンフィンク」と似てなくもない・・・

それは勘ぐりすぎか。

 

 

(2014 アメリカ)

 

 

カットバンク(字幕版)

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