旧作7泊8日メモ

映画の忘備録

パシフィックリム アップライジング

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典型的な失敗続編

総 合★★★☆☆☆☆☆☆☆(3)

満足度★★★★★☆☆☆☆☆(5)

 

 

Pacific Rim: Uprising

やっちまったなぁ〜

といった作品。

 

パシフィックリムといえば

 

子供達が夢見た最高の設定

オタク愛

絶妙なキャスト

こだわりの特撮

 

そんな前作の貯蓄を一作で使い果たした。

 ダメな続編の3〜4作めくらいが陥るような所に

2作めで陥るというのは

あえてダメ続編へのオマージュなのか?と思えるくらいな。

 

ただし

最後の戦いは迫力があった。

バグズが怪獣を大きくして

一段と強い怪獣にするというアイデアも面白かった 

 

一番良かったのはエンディングのテロップが

スタイリッシュに出来ていて

現代版ウルトラQといったところ。

ここは素晴らしい。

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2018年 アメリ

 

 

 

 

 

ブラッド・ダイヤモンド

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硬派な娯楽作

総 合★★★★★★★☆☆☆(7)

満足度★★★★★★★★☆☆(8)

 

ブラッド・ダイヤモンド

BLOOD DIAMOND

 

ラストサムライエドワード・ズウィック監督、

主演はレオナルド・ディカプリオ

1991年から2002年まで続いた西アフリカの

シエラレオネ内戦を舞台に

ブラッド・ダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)を

巡るサスペンス。

 

硬派なテーマではあるが

ドキュメンタリー調ではなく

わかりやすい娯楽作に仕上げている。

 

キラキラ光るダイヤの裏を考えられて

サスペンス的にも楽しく観られて

視野が広がる作品。

現在は紛争ダイヤモンドは市場流通しないよう、

「キンバリー・プロセス」という

国際ルールが制定されたのではあるが。。。

 

その後シエラレオネという国を少し調べてみたら

16世紀から奴隷狩りが行われた地域であるが

18世紀後半からはイギリスの奴隷制度改正から奴隷が送り返されて

入植をした地域でありと民族的にもグチャグチャにされてる。

そして1960年にイギリスから独立したもののダイヤモンドの採掘地として

先進国に蹂躙され続け現在に至る。

2013年のWHOのデータでは平均寿命世界ワースト1位の47歳。

 2006年のレオ様主演のこの映画が世界に投げかけた問いは

大きい。

 

 

(2006年 アメリカ)

 

 

 

プライベート・ライアン

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隠れスピルバーグ最高傑作

総 合★★★★★★★★★★(10)

満足度★★★★★★★★★★(10)

 

ネタバレあり

 

冒頭のノルマンディー上陸シーンは

とにかくグロい。

ここまでグロい描写のメジャー映画もないだろう。

 

なかなか出てこないライアンと

あっけない対面シーンと

そのライアンが意外に骨のある男だったり

実は冒頭から出てますよとか

とにかく構成が凝っている。

 

敵兵も人間的に描き

戦争の最前線での不毛さを際立たせる。

 

実戦経験がなく人道主義者の

アパムは捕虜を逃すことに尽力するも

その捕虜は戦線に復帰していて

仲間を撃つ皮肉。

その捕虜へのアパムの対応。

 

主役はミラー大尉だが

アパムやライアンも主役並みに描けており

個性が際立って面白い。

 

戦争映画でありグロイということであると

個人的には「野火」(スケールは小さすぎるが)

を思い出すが野火は一線を超えた人間の向こう側みたいな

テーマであるがこちらはリアルに戦争の凄惨を描いている。

どちらも秀逸な名画であることは間違いないのだが

また見たいかというとグロくて厳しい。

 

(1998年 アメリカ)

 

 

スリー・ビルボード

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余韻がすごい

総 合★★★★★★★★★☆(9)

満足度★★★★★★★★★★(10)

 

娘を殺されたお母さんが

なかなか犯人が捕まらない状況に業を煮やし

3枚のビルボードに警察に捜査進展を催促する

メッセージ広告を打つところから話が始まる。

 

何が見所かといえば

登場人物のクセがすごい。

主人公の初老の頑固母さんミルドレット。

警官のレイシストでありスグキレてしまう

ゲイのディクソン

末期ガンを抱える警察署長のウィロビー

DV元夫と未成年愛人

遥々アイダホからミルドレットにケチつけにきた男

ミルドレットに好意を持つ低身長のジェームス

 

ちょっとデビットリンチの

ブルーベルベットツインピークス

彷彿とさせるものがある。

 

以下ネタバレ

 

 

最後は本筋とは関係なく

ミルドレットとディクソンが

アリバイもあり犯人ではないであろう

男を殺しに向かうところで

話を終わらせる。

「え!?そこで終わる?

てかそこに向かう??」

主人公たちも辻褄が合ってるか

よくわかっていないような状況で

話を終わらせる余韻がすごい。

ツインピークスのように

登場人物全員が疑わしいのではなく

誰も疑わしい人間が出てこず

手がかりも捜査進展もなく

キャラクターたちが

話を進めていくというのも

斬新な手法。

 

(2017 イギリス/アメリカ)

 

 

 

 

3時10分、決断のとき

 

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超カッコイイ西部劇

総 合★★★★★★★★★☆(9)

満足度★★★★★★★★★★(10)

 

ライムスター宇多丸さんがプッシュしてたから見てみた。

とても面白かった。

 

うだつの上がらない男が凶悪犯を

3時10分ユマ行きの電車まで

護送する物語。

凶悪犯演じるラッセル・クロウ

その腹心のサイコパスベン・フォスター

メチャクチャカッコいい。

登場人物の衣装も凝っててスタイリッシュ。

 

唯一カッコ悪いのが

主人公であるクリスチャン・ベイル

情けなくカッコ悪く描いている。

 

そのクリスチャン・ベイルが後半父親として頑張ってしまう様子に

ラッセル・クロウはほんのり惹かれていくという

男愛的な要素もはらんでいる。と思う。

 

 

西部開拓史でよく見る

広大な土地と小さな町

警察の警備は薄く市民は自らを守る必要がある。

西部劇を見るにつけ、今のアメリカの銃社会が納得できる。

たかだか150年前にこんな状態なので

銃規制は何年先のことになることやら。

 

(2007年 アメリカ)

 

 

 

コンタクト

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カール・セーガン原作による真摯な SF

総 合★★★★★★☆☆☆☆(6)

満足度★★★★★★★☆☆☆(7)

 

地球外生命体との交信を研究している科学者が

信号をキャッチして相手と接触するという話で

経過や心理描写を丁寧に描いているので

もう長い長い。2時間30分。

 

大ネタは宇宙人とのコンタクトで

それがこんな典型的なやつだったら脱力だが

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そこは一捻りあって

脚本的によく出来ている。

 

原作のカールセーガンは科学者であり

サイエンスコメンテイターみたいな人だったのに

こんな脚本構成力あったのね?という感じ。

 

宇宙の美しさを科学者である主人公が形容できなくて

「科学者ではない、詩人が来ないと」

というセリフにカールセーガンの

科学至上主義ではない人間味ある人柄を感じる。

 

なぜ観てみようと思い立ったかというと

インターステラーと同じプロデューサーだったので

気になって。

 

どちらも科学検証がしっかりしている

インターステラーは内容盛りだくさんで

長さは感じなかったが。。。

 

 

 

1997 アメリカ)

 

 

コンタクト (字幕版)

コンタクト (字幕版)

 

 

ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂

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秀逸なドキュメンタリードラマ

総 合★★★★★★☆☆☆☆(6)

満足度★★★★★★★★★☆(9)

 

ヒラリーとテンジンがエベレストへの初登頂した際の

再現ドキュメンタリードラマ。

ドラマチックな演出は加えることなく

関係者の証言から淡々とドラマ化してるところに

リアル感が出て好感が持てる。

今でこそ年間何百人も登頂するエベレストが

未開の死のゾーンでそこに挑む難しさがよく伝わる

 

総勢400名という凄い人数と荷物量で挑み人海戦術でどんどん上に荷上げしても

最後のアタックは2人というシビアな世界。

その2人に選ばれる駆け引きもあくまでも淡々としてて

深いです。

 

各国がエベレスト初登頂を競い合ってる時代に

イギリス遠征隊が最後のアタッカーに

ニュージーランド人のエドモンド・ヒラリー

チベット人シェルパテンジン・ノルゲイを選んだというのは

意外に実力重視でフェアなんだなぁという感想。

 

現在の単独無酸素みたいな登山、鬼のようです。

 

 

(2014年ニュージーランド