旧作7泊8日メモ

映画の忘備録

ゲット・アウト

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皮肉とホラーとブラックユーモアと
ミクスチャーされた新感覚映画

★★★★★★★★☆(9)
個人的満足度(10)

 

ネタバレあり


黒人の主人公がフィアンセの
白人家族宅に招かれ遭遇する
不思議体験・・・からの悪夢。

なんとも形容がしづらいジャンル。
最初は人種間の社会派ドラマなのかな?
という展開から
サスペンスみたいになって
最後はホラーという展開。

アメリカの田舎町で捕らえられた主人公の恐怖体験
というホラー王道なのだが
王道感はまるでなしで斬新感のほうが強い。


シリアスに作られていながら
全体を覆うのはブラックユーモアだったりする。
監督・脚本のジョーダン・ピールはコメディアン。

 

テンポが良く一気にみられる
エンディングは本来の案であった
レイシズムの観点からのバッドエンドの方が
映画の本質と近く良かったとは思うけど
まぁ暗い終わり方もシンドイので
これで良かったのかなと。

(2017 アメリカ)

 

ゲット・アウト(吹替版)
 

 

 

 

ユージュアル・サスペクツ

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キャスティングが最高

★★★★★★☆☆☆(7)
個人的満足度(8)

 


キャスティングが良い。
悲哀感のあるガブリエル・バーン
THEチンピラなベニチオ・デルトロ
ペテン調なケヴィン・スペイシー

そして悪党が並んだ容疑者用の写真を使った
宣伝美術が良い

 

 

 

以下ネタバレ注意

 


なんとなくケヴィン・スペイシー
饒舌な演技を見てると結末が読めてしまう。

鑑賞者が見せられてた映像は
事実としての映像ではなく
黒幕の作り話の映像ということになり
ある意味映画制作の禁じ手であり
プロットも荒唐無稽な気がする。


(1995 アメリカ)

 

 





シャッターアイランド

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語りどころが多い映画

★★★★★★★☆☆☆(7)
個人的満足度(10)

 

以下ネタバレ注意


冒頭、船上のシーン。
背景の海と人物が合成なのか
人物を際立たせるライティングなのか
不自然でヒッチコックの映画のよう。

 

島に上陸すると不安を掻き立てる大げさな
オーケストラの音楽
これもヒッチコックの映画のような。。。

雷が眩しすぎる演出(ヒッチコック
シャワーを下から撮るシーン(ヒッチコック)で
古いスリラー映画へのオマージュを散りばめてるんだなぁ
と理解した。


そういった劇的な演出は
途中はワザとらしさがハナにつくが
結末を考えると
効果はあったように思う。

 

幻想シーンが多すぎるのも
イカゲンニせいと思うが
こちらも結末を考えると納得。

結末ありきの全編ではあるのかな?
そして鑑賞後語れる楽しさがある作品である。


結末の後味悪さ・暗さは
フィリップKディックの作品の後味感。
「暗闇のスキャナー」などと似てる
こちらはオマージュでもなんでもなく。

ミスティックリバーの原作者と知って
ミスティックリバーも暗かった記憶が。。。
(でもミスティックリバーをまた見たくなった)

最後のクレジットに
ミュージックスーパーバイザーが
ロビー・ロバートソンだった
(ラストワルツのTHE BANDのメンバー)
レイジングブル音楽監督など
スコセッシュの映画によく使われていたが
こんなところまで。とエモい

 

見て損はない
さすがはスコセッシュ+ディカプリオコンビの
エンタメ大作

 (2010 アメリカ)

 

 

 

 

ノーカントリー

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「あれれ?」な幕切れ。

★★★★★★★★★★★(10)
個人的満足度(10)

名画には違いなく緊張感溢れる映画なのですが
ラストは「あれれ?」という幕切れ。
劇場公開時にも同じ気持ちになったことを
見返して鮮明に思い出した。

2つの見方が出来る。
娯楽性高い殺人鬼からの逃亡・追跡記。
もう一つは物語の隅々に登場する
暴力の前になすすべなく
屈する善良な人々の憂い。

タイトルの「それは老いたる者たちの国ではない」のごとく
老いるに伴い不条理であろうとも
「力」の前には屈するしかないといった内容でもある。
それがトミーリージョーンズの長尺ボヤキであり
ゴミ屋敷に住む廃人のような元保安官の叔父のシュールな語りである。

鑑賞後のモヤモヤや余韻がすごい。


想像の余地がないくらい
事細かに見せるサービス精神満載の
ショーシャンクの空に」の
対極にある感じ

しかしコーエン兄弟の映画にハズレはないなぁ

(2007 アメリカ R15) 

 

ショーシャンクの空に

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鑑賞者の想像に任せず事細かにドラマの展開を説明。
それによる長さを感じさせない絶妙なテンポ。
痛快で綿密な脚本。

★★★★★★★★★★★(10)
個人的満足度(10)

原作のスティーブン・キング
「刑務所のリタ・ヘイワーズ」は読んで物語は知っていたので
映画は観たつもりになっていた・・・
というか観なくていいやくらいな考えだった。

 

なんとなく観てみたら
原作より映画がはるかに面白かった珍しいパターン。
脚本が綿密に練られてるのと
主演2人の悲哀感ある圧倒的な演技力。
素晴らしかった。
ここまで説明するか?ってくらい
脱獄後も描くが
それが安心感あってキモチよかったりする

(1994 アメリカ)

 

ショーシャンクの空に(字幕版)

ショーシャンクの空に(字幕版)

 

 

グエムル-漢江の怪物-

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見たことがない映画を見た

★★★★★★★★☆☆(8)
個人的満足度(10)


怪獣映画の様式は踏んでいるものの

なにかズレみたいなものがあって

狙いか否かそこがものすごく斬新な効果を出している。

今まで見たことがない怪獣映画。

 

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怪獣の最初の登場シーンからし

もったいぶることなくガンガン登場させてくる。

しかもそんな大きくなくそんなに強くない。

コミカルにすら見える。

 

劇中の人間ドラマはなぜかコメディー調で冗長。

権力に対するアイロニーも深みがなくペラペラ。 

全て薄っぺらいんだけど

全部ひっくるめて斬新。

 

攻めてる映画。

 

(2006 韓国)

 

 

 

 

 

 

オール・ユー・ニード・イズ・キル

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日本ラノベの理屈っぽいが軽いノリ
meets
ハリウッド映画のエンタメ感

★★★★★★★☆☆☆(7)
個人的満足度(10)


そこはかと漂うB級SF感が自分は大好物。
トムクルーズはこういう役柄やるから好き。

日本のラノベを原作に
ハリウッド映画化
「君の名は」のようなタイムスリップの話って
時をかける少女戦国自衛隊のように
古くから日本のお家芸なのか?

ただよくあるタイムスリップものと違い
死んじゃうと元の位置からやり直すことができるんだけど
経験値と記憶は積み上がっていくので
これRPGと同じ。
何百回と死ねば誰でもいラスボスに行き着く
RPGルールを大げさにハリウッド調にした感じが大好き。

洋題が
「EDGE OF TOMORROW」
 DVD化の際は広告キャッチコピーの
表記が題名になって
「LIVE. DIE. REPORT.」。
頑として「ALL YOU NEED IS KILL
と原作名を使わないところを見ると
このビートルズにひっかけた
英語表記は
英語文化圏ではかなり滑稽なのかしらね?